準備
まず最初に試す環境として trial_git フォルダをローカル環境に作成してください。
以降は、そのフォルダ配下で作業します。
リモートリポジトリの作成
trial_git フォルダにて以下を実施してください。
git init --bare remote
remote フォルダの中を見てください。remote フォルダ直下に以下のようなフォルダ/ファイルができていればリモートリポジトリの作成は成功です。
- フォルダ
- hooks
- info
- objects
- refs
- ファイル
- config
- description
- HEAD
git init のオプションで指定した引数 --bare ですが、bare は英語で「裸の」という意味があるそうです。
このオプションを付けると、外部から情報を受け取ることのできる「裸の」状態でリポジトリを作成できます。bare リポジトリ等と呼ぶようです。
リモートリポジトリは必ず bare リポジトリとして作成します。
ローカルリポジトリ(developer1)の作成
developer1 ディレクトリを作成し、developer1 ディレクトリを Git リポジトリにします。
trial_git フォルダにて以下を実施してください。
git init developer1
developer1 フォルダの中を見てください。developer1 フォルダ直下に .git フォルダができていればローカルリポジトリの作成は成功です。
これで developer1 フォルダは、作業ディレクトリになりました。作業ディレクトリとはリポジトリから取り出した編集可能な実態のファイル群が入る場所のことです。
作業ディレクトリでファイルの作成/編集/削除を行い、それをリポジトリに反映します。
.git フォルダがリポジトリ本体です。このフォルダは Git が管理します。
例として abc.txt を作成し、ローカルリポジトリにコミットします。
これはあくまで例なので別に abc.txt ではなくてもなんでも構いません。ただし、何もファイルが無い空っぽの状態ではリポジトリとして成立しないので何らかのファイルをリポジトリに入れる必要があります。
abc.txt を作成したら trial_git/developer1 フォルダにて以下を実施してください。
git add abc.txt git commit -m "add abc.txt"
git add は abc.txt をリポジトリの管理対象として追加する操作です。git commit でその内容を実際にリポジトリに反映します。
リモートリポジトリへの登録
次にこの状態をリモートリポジトリへ登録します。
trial_git/developer1 フォルダにて以下を実施してください。
git push ../remote master git remote add origin ../remote
git push はリモートリポジトリへローカルリポジトリの内容を反映する操作です。
../remote はリモートリポジトリのフォルダ指定です。ローカル環境ではなく実際に外部の Git リポジトリサービスを使い始めれば ../remote の部分は URL になります。
master はローカルリポジトリの標準のブランチ名です。独自のブランチを作り作業をするようになれば master ではなく、自分で作ったブランチ名を作ることになります。
git remote add は、リモートリポジトリを記憶する操作です。../remote を origin という名前でリモートリポジトリとして記憶します。リモートリポジトリの名前は任意に指定可能ですが、単一のリモートリポジトリを使う場合、origin を使うのが慣習です。
trial_git/developer1 フォルダにて以下を実施してください。
git remote -v
以下の出力が得られるはずです。
origin ../remote (fetch) origin ../remote (push)
これは ../remote というリモートリポジトリが origin という名前で記憶されていることを表しています。
リモートリポジトリの内容をローカルリポジトリ(developer2)に取り出す
trial_git フォルダにて以下を実施してください。
git clone remote developer2
developer2 フォルダの中を見てください。developer2 フォルダ直下に以下のようなフォルダ/ファイルができていればリモートリポジトリの作成は成功です。
- フォルダ
- .git
- ファイル
- abc.txt
git clone は、リモートリポジトリからリポジトリの内容を取り出して、ローカルリポジトリを作成する操作です。
また、trial_git/developer2 フォルダにて以下を実施してください。
git remote -v
developer1 のときと同じく以下の出力が得られるはずです。
origin trial_git/remote の絶対パス (fetch) origin trial_git/remote の絶対パス (push)
git clone した場合、標準で取り出し元のリモートリポジトリを origin と名付けて記憶します。
developer1 のローカルリポジトリを作成した際、リモートリポジトリに origin という名前を使ったのは、これと同じ状況を作り出すためです。
ここまでの作業でできあがった状態

remote, developer1, developer2 の全てのリポジトリの内容は同じです。
ここから試行錯誤を始めましょう。
作成した trial_git フォルダをコピーして保存しておけば、準備直後の状態を復元することが簡単にできるので、コピーを取っておくと良いでしょう*1。
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